【税理士インタビュー】スタートアップ支援に強い税理士が語る起業家との付き合い方

スタートアップの成功には、優れたプロダクトやサービスだけでなく、信頼できる税理士との強固なパートナーシップが不可欠です。しかし、多くの起業家が「どのような税理士を選べばいいのか」「税理士とどう付き合えば事業成長につながるのか」という疑問を抱えています。

こんにちは。株式会社ウェブブランディングで税理士紹介サービス「税理士ベスト」の事業部長を務めております、佐藤健一(ペンネーム)と申します。実は私、14年間の会社経営の中で7回も税理士を変更した経験があるんです。

今回は、そんな私の経験も踏まえ、スタートアップ支援に特に強いと評判のA税理士(仮名)にインタビューする機会をいただきました。「起業家との付き合い方」というテーマで、税理士の本音を深く掘り下げていきます。

税理士から見た「良い起業家の特徴」や「コミュニケーションのポイント」、そして「よくある失敗とその対策」など、普段は聞けない貴重な話が満載です。

【この記事の結論】スタートアップ支援に強い税理士との付き合い方

項目内容
スタートアップ支援に強い税理士の3つの違い①「攻めの支援」ができる(資金調達支援・資本政策の策定)
②資金調達とデューデリジェンスに精通している
③クラウド会計とDXに強い(freee・マネーフォワード等)
税理士が仕事をしやすいと感じる起業家の特徴①経営数字に関心を持ち月次決算を重視する
②レスポンスが早く必要な資料をすぐに提供する
③税理士を「経営のパートナー」として信頼する
税理士に依頼すべき最適なタイミング会社設立を考えた時点(資本金・事業年度の設定が重要)
②初めての資金調達を計画する時
③売上・利益が急拡大し始めた時
④バックオフィス業務に手が回らなくなった時
起業家によくある3つの失敗①役員貸付金が発生してしまう(1,500万円の実例あり
②節税を意識しすぎて税務リスクを高める
③税理士とのコミュニケーション不足で経営判断を誤る
スタートアップ✖️税理士 成功するパートナーシップの作り方
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目次

スタートアップ支援に強い税理士とは?一般的な税理士との3つの違い

「スタートアップ支援に強い税理士」と「一般的な税理士」では、一体何が違うのでしょうか?A税理士は、その違いを3つのポイントで解説してくれました。

違い1:「攻めの支援」ができる

多くの税理士は、税務申告や記帳代行といった「守りの業務」が中心です。しかし、スタートアップ支援に強い税理士は、それだけにとどまりません。

「スタートアップは常に成長を目指しています。だからこそ、私たち税理士も守り一辺倒ではいけない。『攻めの支援』で事業成長を加速させることが重要です。」(A税理士)

具体的には、資金調達支援、資本政策の策定、ストックオプションの設計といった、未来を見据えた支援を行います。

私の経験でも、7人目の税理士はまさに「攻めの支援」ができるパートナーでした。彼の的確な役員報酬最適化や経費見直しのアドバイスによって、年間で約350万円ものキャッシュフローが改善したわけです。これは、単なる税務処理だけを行う税理士では決して実現できなかった成果です。

違い2:資金調達とデューデリジェンスに精通している

スタートアップにとって、資金調達は成長の生命線です。特に、VC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家からのエクイティファイナンスは、大きな飛躍のきっかけとなります。

スタートアップ支援に強い税理士は、このエクイティファイナンスに精通しています。事業計画書の作成支援から、投資家が企業の価値やリスクを調査する「財務デューデリジェンス」への対応、さらには投資家との交渉サポートまで、幅広く支援してくれます。

参考: エクイティ・ファイナンスに関する基礎知識

「資金調達の成否は、事業計画の精度と、自社の財務状況をいかにクリアに説明できるかにかかっています。私たちは、投資家の視点を理解しているので、彼らが納得する資料作成と説明をサポートできるのです。」(A税理士)

私自身、資金調達の場面で税理士の存在がいかに心強いかを何度も経験してきました。専門家が隣にいるだけで、自信を持って投資家と対峙できます。

違い3:クラウド会計とDXに強い

スピード感が求められるスタートアップにおいて、バックオフィス業務の効率化は非常に重要です。freeeやマネーフォワードといったクラウド会計ソフトの活用は、今や常識と言えるでしょう。

スタートアップ支援に強い税理士は、こうしたクラウドツールに精通しており、導入支援はもちろん、業務フロー全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を提案してくれます。

「創業期の起業家は、とにかく時間がない。だからこそ、経理のようなノンコア業務は徹底的に効率化すべきです。クラウド会計を導入すれば、リアルタイムで経営状況を把握でき、迅速な意思決定にも繋がります。」(A税理士)

手作業での経理に時間を奪われていては、本業であるプロダクト開発や顧客獲得に集中できません。DXに強い税理士は、起業家がコア業務に専念できる環境作りを力強くサポートしてくれます。

税理士が語る「こんな起業家とは仕事がしやすい」5つの特徴

次に、A税理士に「仕事がしやすいと感じる起業家の特徴」について尋ねてみました。税理士が経営のパートナーとして最大限の力を発揮するには、起業家側の協力も不可欠です。A税理士が挙げてくれた5つの特徴は、あなたの税理士との関係をより良くするためのヒントになるでしょう。

特徴1:経営数字に関心を持ち、月次決算を重視する

「経営数字を見て、積極的に質問してくださる起業家は、間違いなく成長しますね。月次決算は、会社の健康診断書のようなものですから。」(A税理士)

税理士にすべてを丸投げするのではなく、自社の経営数字に責任を持つ姿勢が重要です。月次決算の報告を受ける際には、「なぜこの費用が増えているのか」「利益率が改善したのはどの事業のおかげか」といった具体的な質問を投げかけることで、税理士との対話が深まり、より的確なアドバイスを引き出すことができます。

私も7人目の税理士とは毎月必ず面談し、経営数字について徹底的に議論することで、多くの経営判断の精度を高めることができました。

特徴2:レスポンスが早く、必要な資料をすぐに提供する

「税理士が一番困るのは『資料が揃わない』ことなんです。レスポンスが早い起業家だと、こちらもスピーディーかつ正確に仕事を進められます。」(A税理士)

これは耳が痛い話かもしれません。実は、私が経験した1,500万円の役員貸付金問題も、当時の私が資料提供を後回しにしていたことが原因の一つでした。資料がなければ、税理士は正確な経理処理ができません。

結果として、それが大きなミスに繋がってしまうリスクがあるんです。税理士からの依頼には、迅速に対応することを心がけましょう。

特徴3:税理士を「経営のパートナー」として信頼する

税理士を単なる「税務処理の外注先」と捉えるか、「経営のパートナー」と捉えるかで、得られる価値は大きく変わります。

「経営課題や将来の悩みなどを率直に相談してくれると、私たちも『何とかしてあげたい』と燃えるものです。3年後、5年後を見据えた中長期的な計画を一緒に作っていける関係が理想ですね。」(A税理士)

私も7人目の税理士とは、まさにこのパートナー関係を築けています。税務だけでなく、事業戦略や組織作りについても相談することで、自分一人では気づけなかった視点を得られています。

特徴4:税務や会計の基礎知識を学ぼうとする姿勢がある

「もちろん専門家である必要はありません。しかし、基本的な勘定科目の意味や、決算書の大枠を理解しようと努力されている起業家とは、コミュニケーションの質が格段に上がります。」(A税理士)

税理士に丸投げではなく、自らも学ぼうとする姿勢が、より深いレベルでの対話を可能にします。私も最初は全くの素人でしたが、本を読んだりセミナーに参加したりして必死に勉強しました。その結果、税理士と対等に議論できるようになり、経営判断の質が大きく向上したと感じています。

特徴5:将来のビジョンを明確に語れる

「『3年後、5年後にどうなっていたいか』というビジョンを熱く語ってくれると、私たちもワクワクしますし、その実現のために最適な資本政策や節税策を提案しやすくなります。」(A税理士)

あなたの会社の未来を、誰よりも熱く語れますか?その熱意が税理士に伝わったとき、税理士は単なる専門家から、あなたの夢を共に追いかける「共犯者」へと変わるのかもしれません。

起業家が税理士に依頼すべき最適なタイミングとは?

「税理士はいつから必要ですか?」これは、私が本当によく受ける質問です。A税理士は「タイミングが早すぎることはない」と断言します。具体的に4つのタイミングを挙げてもらいました。

タイミング1:会社設立(法人化)を考えた時点

「設立後の相談では手遅れなことも多いんです。最も重要なのは、設立前の相談ですね。」(A税理士)

資本金をいくらにするか(1,000万円未満なら消費税が原則2年間免除)、事業年度をいつにするか、役員報酬をどう設定するか。こうした会社設立時の初期設定が、将来の税負担に非常に大きな影響を与えます。

私も1回目の税理士選びで「安さ」だけを重視してしまい、設立時の重要なアドバイスを何も受けられなかったという苦い経験があります。

タイミング2:初めての資金調達を計画する時

VCやエンジェル投資家からの資金調達を考えるなら、税理士は必須のパートナーです。前述の通り、彼らは事業計画書の作成支援やデューデリジェンス対応、資本政策の設計など、資金調達のあらゆるプロセスで力を発揮します。

特に2026年現在、スタートアップへの投資を促進するための税制優遇措置が拡充されています。例えば、個人投資家向けの「エンジェル税制」では、株式譲渡益が出た翌年末までの投資も対象になる「繰戻し還付制度」が創設されました。

また、事業会社によるスタートアップ投資を促す「オープンイノベーション促進税制」も、マイナー出資(議決権50%以下)まで対象が広がり、取得額の20%が所得控除されるなど、使い勝手が向上しています。こうした最新の税制を最大限に活用するためにも、専門家である税理士の知見は不可欠です。

参考: 令和8年度税制改正大綱 | 情報センサー2026年2月 Tax update | EY Japan

タイミング3:売上・利益が急拡大し始めた時

事業が軌道に乗り、売上や利益が急拡大するフェーズは、新たな税務課題が発生するタイミングでもあります。例えば、売上が1,000万円を超えると消費税の課税事業者となり、納税義務が発生します。また、利益が増えれば、当然ながら法人税の負担も重くなります。

「成長期には、適切な節税対策がキャッシュフローに大きなインパクトを与えます。役員報酬の最適化や、使える税制優遇措置を漏れなく活用するなど、打てる手はたくさんあります。」(A税理士)

私が7人目の税理士によって年間350万円のキャッシュフロー改善を実現したのも、まさにこのタイミングでした。成長の果実を最大限に会社に残すためにも、税理士の腕の見せ所です。

タイミング4:バックオフィス業務に手が回らなくなった時

起業家が請求書の発行や経費精算、給与計算といったバックオフィス業務に追われ、本業に集中できなくなったら、それは明確なSOSサインです。記帳代行や給与計算のアウトソーシング、クラウド会計の導入支援などを税理士に依頼することで、起業家は再びコア業務に集中できる環境を取り戻せます。

税理士が明かす「起業家によくある3つの失敗」とその対策

7回も税理士を変更してきた私ですが、A税理士に「起業家によくある失敗」を尋ねたところ、耳の痛い話ばかりでした。皆さんが同じ轍を踏まないよう、私の失敗談も交えながら、3つの典型的な失敗とその対策をご紹介します。

失敗1:役員貸付金が発生してしまう

「これは本当に多いパターンです。社長の個人的な支出と会社の経費を混同してしまったり、社長が立て替えた経費の処理を誤ったりすることで、意図せず会社から社長へのお金が貸し付けられたことになってしまうのです。」(A税理士)

そして、これはまさに私が経験した最大の失敗です。2回目の税理士の知識不足と経理処理ミスにより、社長に1,500万円もの役員貸付金が発生してしまいました。社長は会社からお金を借りたつもりなど全くないのに、税務上は「貸付金」と認定されてしまったのです。その結果、社長は今でも毎月30万円以上を会社に返済し続けています。

この経験から学んだのは、「税理士の知識不足は、会社に致命的なダメージを与える」という、あまりにも重い教訓でした。

【対策】

  • 会社と個人の財布を完全に分ける(法人カードの活用など)
  • 経費の領収書はすべて保管し、速やかに税理士に渡す
  • そもそも、役員貸付金のリスクを熟知している経験豊富な税理士を選ぶ

失敗2:節税を意識しすぎて税務リスクを高める

節税はもちろん重要ですが、その一線を越えてしまうと、税務調査で手痛いペナルティを受けることになりかねません。

「『とにかく税金を安くしてほしい』という要望に応えようとして、無理な経費計上を勧めてくる税理士には注意が必要です。私たちは、あくまで法律の範囲内で、安全かつ効果的な節税を提案するのが仕事です。」(A税理士)

私も4人目の税理士が、まさにこのタイプでした。彼の攻めすぎる節税提案に不信感を抱き、結局、契約を解除することになりました。「安全な節税」と「脱税」は紙一重です。その境界線を正しく見極められる税理士を選びましょう。

【対策】

  • 「何でも経費で落ちる」といった甘い言葉に騙されない
  • 節税提案の根拠を税理士に詳しく説明してもらう
  • 税務調査が入っても胸を張って説明できる、クリーンな経理を心がける

失敗3:税理士とのコミュニケーション不足で経営判断を誤る

税理士を「年に一度、確定申告の時だけ会う人」だと思っていませんか?その考えは非常に危険です。

「月次決算の報告を軽視したり、税理士に重要な情報を共有しなかったりすることで、経営判断を誤ってしまう起業家は少なくありません。例えば、大きな設備投資を相談なしに進めてしまい、資金繰りが一気に悪化してしまったケースもありました。」(A税理士)

税理士は、あなたの会社の財務状況を最も客観的に把握している存在です。彼らとの定期的なコミュニケーションは、いわば経営の羅針盤を手に入れるようなもの。私も7人目の税理士と密に連携することで、データに基づいた的確な経営判断ができるようになりました。

【対策】

  • 月次面談を必ず実施し、経営数字について議論する
  • 新規事業や大型投資など、お金が大きく動くことは事前に税理士に相談する
  • 良い情報も悪い情報も、包み隠さず税理士に共有する

効果的なコミュニケーションで税理士との関係を深める5つの方法

税理士との良好なパートナーシップは、日々のコミュニケーションの積み重ねから生まれます。A税理士に、起業家が実践すべき5つのコミュニケーション方法を教えてもらいました。

方法1:月次面談を必ず実施し、経営数字を一緒に確認する

これは最も基本的かつ重要な習慣です。A税理士は、月次面談では売上、利益、キャッシュフローといった主要な数字の推移を確認し、その変動要因について議論することを推奨しています。私も7人目の税理士との月次面談では、これらの数字を基に「次の打ち手」を一緒に考えるようにしています。

方法2:経営課題や将来のビジョンを率直に共有する

「『今、こんなことで悩んでいる』『3年後には海外展開したい』といったビジョンを共有してくれると、私たちも長期的な視点で最適な税務戦略や資金調達計画を提案できます。」(A税理士)

あなたの頭の中にある悩みや夢を、税理士に話してみましょう。その対話の中から、きっと新しい解決策やアイデアが生まれるはずです。私も7人目の税理士にビジョンを語ることで、単なる専門家ではない、共に未来を創るパートナーとしての信頼関係が深まったと感じています。

方法3:疑問や不安は遠慮せずに質問する

「『こんな初歩的なことを聞いたら恥ずかしい』なんて思う必要は全くありません。どんな些細な質問でも大歓迎です。質問を通じて、起業家の方が何に関心を持っているのか、どこでつまずいているのかが分かり、より的確なアドバイスができます。」(A税理士)

分からないことを分からないままにしておくのが、一番のリスクです。私も税務や会計の勉強を始めた頃は、本当に初歩的な質問ばかりしていましたが、その一つ一つに丁寧に答えてもらうことで、知識が深まっていきました。

方法4:必要な資料は迅速に提供する

これは「仕事がしやすい起業家の特徴」でも挙がりましたが、コミュニケーションの基本として非常に重要です。資料提供が遅れると、月次決算が遅れ、経営判断も遅れるという悪循環に陥ります。クラウド会計ソフトなどを活用し、領収書や請求書をデータで共有する仕組みを作れば、このプロセスは劇的にスムーズになります。

方法5:感謝の気持ちを伝え、長期的なパートナーシップを意識する

「やはり人間なので、『いつもありがとうございます』といった感謝の言葉をいただくと、素直に嬉しいですし、『もっとこの会社のために頑張ろう』という気持ちになりますね。」(A税理士)

これはビジネスの基本かもしれませんが、意外と忘れがちです。良い仕事をしてもらったら、きちんと感謝を伝える。こうした人間的な繋がりが、最終的には良質なサービスと長期的なパートナーシップに繋がるのだと、私も7人目の税理士との関係から学んでいます。

税理士を変更すべきタイミングと見極め方

もしあなたが現在の税理士に何らかの不満を抱えているなら、それは変更を検討すべきサインかもしれません。7回も税理士を変更してきた私の経験と、A税理士のアドバイスを基に、変更の「見極め方」と「最適なタイミング」を解説します。

変更を検討すべき5つのサイン

以下のサインが一つでも当てはまるなら、要注意です。

  1. レスポンスが遅い
    質問への回答に数日かかる、電話が繋がらないなど。
  2. 経理処理のミスが多い
    月次決算で間違いが頻発する、など。(私の1,500万円の役員貸付金問題は、まさにこれでした)
  3. 経営アドバイスが弱い
    税務申告以外の相談に乗ってくれない、未来の話ができない。
  4. 節税提案が攻めすぎる/全くない
    リスクの高い提案ばかりする、あるいは節税に無関心。
  5. コミュニケーションが取りづらい
    専門用語ばかりで話が分かりにくい、高圧的で相談しづらい。

最適な変更タイミングは「法人税申告書提出直後」

「税理士の変更に最適なタイミングは、事業年度が終了し、法人税の申告書を提出した直後です。逆に、決算月を迎える2ヶ月前から申告期限までは、絶対に避けるべきです。」(A税理士)

決算・申告という税理士にとっての繁忙期を避けるのが、スムーズな引継ぎの鉄則です。また、税務調査が入っている最中の変更もトラブルの元なので避けましょう。

変更時の注意点:引継ぎをスムーズに行う

新しい税理士にスムーズに業務を引き継いでもらうためには、過去の資料をきちんと準備しておくことが重要です。具体的には、過去3期分の申告書類一式、総勘定元帳などの会計データ、そして過去に税務調査を受けた際の履歴などをまとめて渡せるようにしておきましょう。

私の7回の変更経験から言えるのは、「立つ鳥跡を濁さず」。円満な引継ぎが、新しいパートナーとの良いスタートを切るための鍵です。

2026年最新:スタートアップが活用すべき税制優遇措置

最後に、2026年現在の最新情報として、スタートアップが積極的に活用すべき3つの税制優遇措置について、A税理士に解説してもらいました。これらの制度を知っているかどうかで、資金調達や人材確保の戦略が大きく変わる可能性があります。

エンジェル税制の拡充(2026年度税制改正)

個人投資家から出資を受ける際に、投資家側に税制上のメリットがある制度です。2026年度の税制改正でさらに使いやすくなりました。

「最大のポイントは『繰戻し還付制度』の創設です。これまでは、株式などを売却して利益が出たその年のうちにスタートアップに投資しないと優遇を受けられませんでしたが、改正後は翌年末まで(最大2年間)に投資すれば、遡って控除を受けられるようになりました。これにより、投資家はより柔軟に投資タイミングを検討できます。」(A税理士)

オープンイノベーション促進税制の拡充

事業会社がスタートアップに出資する際の税制優遇措置です。これも拡充され、大企業からの出資を呼び込みやすくなりました。

「これまでは議決権の過半数を取得するような大規模なM&Aが主な対象でしたが、改正によりマイナー出資(50%以下の出資)でも、出資額の20%を所得から控除できるようになりました。これにより、事業連携を目的とした少額からの出資が増えることが期待されます。」(A税理士)

ストックオプション税制の活用

優秀な人材を確保するための強力な武器が、ストックオプションです。特に、税制上の優遇が受けられる「税制適格ストックオプション」の活用は、スタートアップの成長に不可欠です。

「権利を行使して株主になった時点では給与として課税されず、その株式を売却して利益(キャピタルゲイン)が出た時に初めて、他の株式と同様の税率(約20%)で課税される制度です。給与所得として課税される(最大税率55%)場合に比べて、手取り額が大きく変わってきます。」(A税理士)

ただし、この優遇を受けるには、付与対象者や権利行使期間など、いくつかの厳格な要件を満たす必要があります設計を誤ると優遇が受けられなくなるため、必ず専門家である税理士に相談しながら進めることが重要です。

参考: ストックオプション税制 (METI/経済産業省)

よくある質問(FAQ)

Q: スタートアップはいつから税理士に依頼すべきですか?

A: 最適なタイミングは会社設立を考えた時点です。資本金の設定や事業年度の決定など、設立前の初期設定が将来の税負担に大きく影響するためです。私も1回目の税理士選びで「安さ」だけを重視し、設立時のアドバイスを受けられず後悔した経験があります。

Q: スタートアップ支援に強い税理士の見極め方は?

A: 以下の5つのポイントで見極めましょう。

  1. スタートアップ・ベンチャー企業の支援実績が豊富か
  2. 資金調達(特にエクイティファイナンス)に精通しているか
  3. 資本政策やストックオプションに関する知見があるか
  4. クラウド会計などのDXに対応できるか
  5. 経営のパートナーとして伴走してくれる相性の良い相手か

Q: 税理士の費用相場はどのくらいですか?

A: スタートアップの場合、顧問契約で月額1万〜5万円、決算申告で15万〜25万円程度が相場です。ただし、これはあくまで目安であり、会社の規模や依頼する業務内容によって大きく変動します。A税理士も言っていましたが、費用対効果で考えることが重要です。私の経験上、「安さだけで選ぶと失敗する」というのは間違いありません。

Q: 税理士とのコミュニケーションで最も重要なことは?

A: 月次面談を必ず実施し、経営数字を一緒に確認することです。税理士は経営のパートナーです。定期的なコミュニケーションを通じて信頼関係を構築し、適切なアドバイスを受けることが事業成長に繋がります。私の7人目の税理士との成功体験も、この密なコミュニケーションが土台にあります。

Q: 役員貸付金が発生するとどうなりますか?

A: 会社は役員から利息(認定利息)を受け取る必要があり、これは会社の利益として課税されます。また、役員個人はその利息分が給与所得とみなされ、所得税が課される可能性があります。さらに、銀行融資の際には「会社と個人の区別がついていない」と見なされ、審査で非常に不利になります。

私の会社の社長が1,500万円の役員貸付金を背負ってしまった失敗は、まさにこの典型例です。

Q: 税理士を変更する最適なタイミングは?

A: 法人税の申告書を提出した直後が最適です。決算の2ヶ月前から申告期限までの繁忙期は避けましょう。引継ぎをスムーズに行うため、過去の申告書類や会計データを準備しておくことが重要です。私も7回の変更経験から、このタイミングが最も円満に進むと実感しています。

Q: 2026年のスタートアップ向け税制優遇措置は?

A: 2026年度税制改正では、「エンジェル税制」や「オープンイノベーション促進税制」が拡充されました。個人投資家からの出資が受けやすくなったり、大企業との資本提携がしやすくなったりする優遇措置です。また、優秀な人材を確保するための「ストックオプション税制」も引き続き重要です。

これらの制度を最大限活用するには、税理士の専門的な知識が不可欠です。

まとめ

スタートアップの成功には、信頼できる税理士との強固なパートナーシップが不可欠です。今回のインタビューを通じて、A税理士から「起業家との付き合い方」について多くの貴重な知見を得ることができました。

税理士は単なる税務処理の外注先ではなく、経営のパートナーです。月次面談を通じて経営数字を一緒に確認し、将来のビジョンを共有し、信頼関係を構築することで、事業成長を加速させる強力なサポートを得られます。

もしあなたが現在の税理士に不満を感じているなら、変更を検討すべきタイミングかもしれません。レスポンスの遅さ、経理処理のミス、経営アドバイスの不足などのサインが見られたら、法人税申告書提出直後に変更を検討しましょう。

税理士ベストでは、私の7回の税理士変更経験と成功体験を活かし、あなたに最適な税理士をご紹介します。スタートアップ支援に強い税理士との出会いが、あなたの事業を次のステージへと導くはずです。

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✓ 私が7回も税理士を変更した理由、それは…
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私自身、2人目の税理士の経理処理ミスで社長に役員貸付金1,500万円が発生し、
社長は今も毎月30万円以上を返済し続けています。私が選んだ税理士のミスで、社長に大きな負担をかけてしまいました。

でも、7社目の税理士に出会ってから、年間350万円のキャッシュが残るようになりました。

「税理士を変えたいけど、どうやって探せばいいかわからない…」

だからこそ、私は自らの失敗経験を活かして「税理士ベスト」を創りました。
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この記事を書いた人

株式会社ウェブブランディングの創業メンバー・税理士ベスト事業部長。税理士選びを担当する中で14年間で7回の変更を経験。自らが選んだ税理士のミスで社長に1,500万円の役員貸付金を発生させた苦い経験から「税理士ベスト」を立ち上げる。経営者の税理士選びをサポート。

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