税理士に相見積もりって失礼?7回変更した経営者が本音で語るリアルな話

「税理士に相見積もりを取るのは失礼じゃないか?」

正直に言うと、私もかつてそう思っていました。創業当初、知人に紹介された税理士にそのまま依頼し、「紹介してもらったのに他と比較するなんて申し訳ない」と感じていたのです。

しかし、その遠慮が大きな失敗を招きました。

7回の税理士変更で学んだことを断言します。相見積もりは失礼ではありません。むしろ、相見積もりをしないことのほうが、経営にとってはるかに大きなリスクです。

この記事では、私が7回の税理士変更で得たリアルな経験をもとに、相見積もりの是非、正しいやり方、そして税理士に失礼にならない進め方を本音で語ります。

【この記事の結論】税理士の相見積もりは失礼?

  • 相見積もりは失礼ではない
    税理士報酬は自由化されており、比較検討は「経営者の当然の権利」です。
  • 料金だけで選ぶのは危険
    年間コストだけでなく、レスポンス速度や節税提案の質といった「サービスの中身」こそが重要です。
  • 比較すべきは「事業との相性」
    自社の業界知識、経営アドバイスの有無など、長期的なパートナーとして信頼できるかを見極めましょう。
  • 目的は「最適なパートナー探し」
    相見積もりは値切り交渉の場ではなく、自社の成長を共に目指せる税理士を見つけるためのプロセスです。
税理士への相見積もりは失礼ではない
税理士報酬は2002年に自由化済み。相見積もりは経営者の権利であり、比較しないことこそが最大のリスクです。
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目次

税理士への相見積もりは失礼?結論から言うと「まったく問題ない」

まず結論からお伝えします。税理士に相見積もりを取ることは、まったく失礼にあたりません。これは私の個人的な意見ではなく、制度的にも、業界の実態としても裏付けのある事実です。

税理士報酬は自由化されている——比較検討は経営者の権利

多くの経営者が知らないことですが、税理士の報酬には「定価」がありません。

2002年(平成14年)4月の税理士法改正により、それまで存在していた税理士報酬規定(報酬の上限額を定めた規定)は廃止されました。現在は、各税理士事務所が自由に報酬を設定できる仕組みになっています。

つまり、同じサービス内容であっても、事務所によって料金が大きく異なるのが現状です。

私が1回目に契約した個人税理士は月額1万円程度でしたが、3回目に契約した大手税理士法人は月額5万円以上。サービス内容を比較すると、必ずしも料金に比例していたわけではありませんでした。

報酬が自由化されている以上、複数の税理士から見積もりを取って比較検討するのは、経営者として当然の経営判断です。仕入先やシステム開発会社を選ぶときに相見積もりを取るのと、本質的に変わりません。

実は税理士側も相見積もりに慣れている——業界の本音

「相見積もりなんて取ったら、税理士に嫌がられるのでは?」

私も最初はそう思っていました。しかし、7回の変更を通じてさまざまな税理士と面談してきた経験から言えることがあります。多くの税理士は、相見積もりされることに慣れています。

近年は税理士紹介サービスが普及し、経営者が複数の税理士を比較検討して選ぶことが一般的になりました。特に若手の税理士や、集客に力を入れている事務所ほど、比較されることを前提としてサービス設計をしています。

実際、7回目に出会った現在の税理士(バランス型税理士・40代男性)は、初回面談で「ぜひ他の事務所とも比較してください。納得した上で選んでいただくのが一番です」と言ってくれました。

比較を歓迎する税理士は、自分のサービスに自信がある証拠です。逆に、相見積もりを嫌がったり、即決を迫ったりする税理士は、比較されると不利になる何かがあるのかもしれません。

ただし、一部には「料金だけを比較して値引きを迫るような相見積もりはお断り」という税理士もいます。これは当然のスタンスで、相見積もりは「値切り交渉」ではなく「自社に最適なパートナーを見つけるための比較検討」であるべきです。

私が相見積もりをしなかったことで起きた1,500万円の失敗

ここで、私の最大の失敗をお話しします。

創業2年目(2011年)、法人化のタイミングで2人目の税理士を探すことになりました。このとき、知人から紹介された若手税理士(30代男性)に、比較検討を一切せずにそのまま契約してしまいました。

「知人の紹介だから安心だろう」「若くて話しやすいし、大丈夫だろう」——そう思ったのです。

しかし、結果は散々でした。この税理士は経理処理のミスが多く、特に致命的だったのが役員貸付金の誤処理です。会社の通帳から支払った経費を「社長個人の貸付金」として処理してしまい、気づいたときには役員貸付金が1,500万円にまで膨れ上がっていました。

実際には会社からお金を借りたことは一度もないのに、帳簿上は「社長が会社から1,500万円を借りている」状態になってしまった。そして、その帳簿上の借入金を解消するために、未だに毎月30万円以上を会社に返済し続けています。

もし相見積もりを取って複数の税理士と面談していれば、この税理士の知識不足に気づけたはずです。面談の中で専門的な質問を投げかけ、対応力を確認できたはずです。

相見積もりは、単に料金を比較するためだけのものではありません。税理士のスキルや人柄、自社との相性を見極めるための、経営者にとって不可欠なプロセスです。

税理士の相見積もりで比較すべき7つのチェックポイント

「相見積もりを取ろう」と決めたとき、次に悩むのが「何を基準に比較すればいいのか」ではないでしょうか。

私は7回の税理士変更を通じて、料金だけで選ぶと失敗すること、そして本当に見るべきポイントが何かを身をもって学びました。

料金だけで選ぶと失敗する!佐藤健一が学んだ「価格の罠」

1回目の税理士選びで、私は「とりあえず安ければいい」と思っていました。創業直後で資金に余裕がなかったこともあり、月額1万円程度の個人税理士に依頼したのです。

結果、レスポンスは遅く、経営アドバイスは皆無。確定申告の時期にしか連絡が来ない状態でした。

ここで押さえておきたいのが、税理士の顧問料の相場観です。法人の場合、一般的な目安は以下の通りです。

年商規模月額顧問料の目安決算申告料の目安
1,000万円以下1万〜2.5万円月額の4〜6ヶ月分
1,000万〜3,000万円2万〜3.5万円月額の4〜6ヶ月分
3,000万〜5,000万円3万〜5万円月額の4〜6ヶ月分
5,000万〜1億円3.5万〜5万円月額の4〜6ヶ月分
1億〜3億円5万〜8万円月額の4〜6ヶ月分
※日本税理士会連合会の実態調査や各紹介サービスの公表データをもとに整理。訪問頻度や業務範囲によって変動します。

重要なのは、月額顧問料だけでなく、決算料やオプション料金(記帳代行・年末調整・給与計算など)を含めた「年間トータルコスト」で比較することです。月額が安くても、決算料やオプションが高額で、結局トータルでは割高だった…というケースは少なくありません。

見積もりの「中身」で分かる税理士の実力——7回変更して気づいた判断基準

料金だけでなく、見積もりの「中身」にこそ、税理士の実力が表れます。私が7回の変更経験から導き出した、比較すべき7つのチェックポイントをお伝えします。

チェックポイント確認すべき内容私の失敗/成功体験
1. レスポンス速度メールや電話への返答が24時間以内か1回目の税理士は返信に1週間かかることも
2. 月次決算の対応毎月の試算表作成・報告があるか現在の税理士は毎月面談で数字を共有
3. 節税提案の質安全かつ効果的な提案ができるか4回目の税理士は攻めすぎてリスクが高かった
4. 経営アドバイス税務処理だけでなく経営の相談に乗れるか5回目は税務処理のみで経営の話ができなかった
5. 業界知識自社の業界特有の税務ポイントを理解しているかIT企業の特性を理解していない税理士もいた
6. 担当者の固定性担当者がコロコロ変わらないか3回目の大手法人は担当が頻繁に交代
7. コミュニケーション話しやすさ、質問への回答の分かりやすさ最終的にはこの「相性」が一番大事だった

特に強調したいのが、3番の「節税提案の質」です。4回目に契約した中堅事務所は、節税提案は積極的でしたが、「それ、税務調査で指摘されませんか?」と不安になるような攻めすぎた提案が多かったんです。反対に、1回目や2回目の税理士は節税提案がほぼゼロ。

良い税理士は「守りと攻めのバランス」が取れています。安全性を確保しながら、しっかりとキャッシュが残る提案をしてくれる。現在の税理士がまさにそのタイプで、変更後に年間350万円のキャッシュフローが改善しました。

税理士への相見積もりの正しい進め方——失礼にならない5ステップ

「相見積もりが問題ないことは分かった。でも、具体的にどう進めればいいの?」

私自身、最初の頃は手探り状態でしたが、7回の経験を通じて「失礼にならず、かつ効果的な相見積もりの進め方」が見えてきました。5つのステップに分けて解説します。

ステップ1〜2:自社の要件整理と候補税理士のリストアップ

ステップ1:自社が税理士に求めるものを明確にする

相見積もりの前に、まず「自社が税理士に何を求めているのか」を整理してください。これが曖昧なままだと、比較の軸がブレて判断を誤ります。

整理すべきポイントは以下の通りです。

  • 税務処理の正確性を最優先するのか
  • 経営アドバイスも求めるのか
  • 節税提案を積極的にしてほしいのか
  • 月次決算定期面談を重視するのか
  • 業界特化型の税理士が必要か

私は5回目の変更で「IT業界に強い税理士」を選びましたが、業界知識はあっても経営アドバイスが弱かった。このとき初めて「自分が本当に求めているのは、税務処理だけでなく経営全体を見てくれるパートナーだ」と気づきました。

ステップ2:候補税理士を2〜3社リストアップする

候補の探し方は主に3つあります。

探し方メリットデメリット
税理士紹介サービス条件に合った税理士を効率的に紹介してもらえるサービスの質にばらつきがある
知人・経営者仲間の紹介信頼性が高く、リアルな評判が聞ける断りにくい、選択肢が限られる
ネット検索幅広い候補から選べる情報の信頼性の見極めが必要

候補は2〜3社が最適です。多すぎると比較が大変になり、各社への対応も雑になります。私の経験では、3社に面談して比較するのが最も効率的でした。

ステップ3〜4:面談時の確認事項と見積もり条件の統一

ステップ3:同じ条件で見積もりを依頼する

相見積もりで最も重要なのは、すべての候補に同じ条件を伝えることです。条件が異なると正確な比較ができません。

見積もり依頼時に伝えるべき情報は以下の通りです。

  • 業種・事業内容
  • 年商規模・従業員数
  • 現在の経理体制(自計化の有無など)
  • 依頼したい業務範囲(記帳代行の有無、月次決算、経営相談など)
  • 希望する面談頻度

そして、相見積もりであることは正直に伝えてください。「他の事務所にも見積もりを依頼しています」と伝えることは、マナー違反ではなく、むしろ誠実な対応です。

ステップ4:面談で人柄とスキルを確認する

見積書だけでは分からないことが、面談では見えてきます。私が面談時に必ず確認している質問を紹介します。

  • 「うちの業界(IT)で顧問先はありますか?」
  • 「月次決算はどのような流れで行いますか?」
  • 「節税提案はどのくらいの頻度でしてもらえますか?」
  • 「税務調査の立会い実績はありますか?」
  • 「担当者は途中で変わることがありますか?」

これらの質問に対する回答の内容はもちろん、回答の仕方にも注目してください。質問に対して具体的かつ分かりやすく答えてくれる税理士は、日頃のコミュニケーションも丁寧である可能性が高いです。

ステップ5:比較検討と最終決定——年間350万円のキャッシュが残った決め手

ステップ5:年間トータルコストとサービス内容のバランスで最終決定する

私が7回目の税理士に決めた際、最終的に3社を比較しました。月額顧問料は中間の価格帯でしたが、以下の点で他の2社を上回っていました。

  • 月次決算の報告が丁寧で、経営判断に使えるレベルだった
  • 節税提案が「安全かつ効果的」で、リスクとリターンのバランスが良かった
  • 面談時の対応が最も誠実で、こちらの質問に対して率直に答えてくれた

6人の税理士で失敗した経験があるからこそ、7人目で確信が持てた。「この人なら任せられる」と直感した理由は、過去の失敗経験と照らし合わせて、すべてのチェックポイントをクリアしていたからです。

結果として、この税理士に変更してから年間約350万円のキャッシュフローが改善しました。役員報酬の最適化、小規模企業共済の活用、経費の見直しなど、これまでの税理士がやってくれなかった「安全で効果的な節税提案」の積み重ねです。

相見積もり後の断り方——税理士との関係を壊さないコミュニケーション術

相見積もりの結果、選ばなかった税理士にはお断りの連絡をする必要があります。これが苦手な経営者は多いのですが、正しい方法を知っていれば心理的な負担は大きく減ります。

お断りメールの書き方と伝えるべき3つのポイント

断りの連絡で押さえるべきポイントは3つです。

  1. 感謝を伝える:面談や見積もり作成に時間を割いてくれたことへのお礼
  2. 理由は自社都合として伝える:「社内で検討した結果」「自社の方針として」など
  3. 他社名や具体的な金額は出さない:「どこの事務所に決めた」「いくらだった」は伝えない

私が実際に使っているお断りの文面は、おおよそ以下のような内容です。

「お忙しい中、面談のお時間をいただき誠にありがとうございました。社内で慎重に検討した結果、今回は他の事務所に依頼することになりました。ご丁寧にご対応いただいたにも関わらず、このようなご連絡となり恐縮です。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」

大切なのは「早めに伝えること」です。結論が出たら、先延ばしにせずすぐに連絡してください。待たせること自体が失礼にあたります。

今の税理士に相見積もりがバレたらどうなる?——経験者が語るリアル

「今の税理士に相見積もりを取っていることがバレたらどうしよう」——これは多くの経営者が抱える不安です。

私の経験から言えば、大きく分けて2つのパターンがありました。

パターン1:関係が悪化するケース

4回目の税理士変更の際、それとなく「他の事務所の話を聞いている」と伝えたところ、明らかに態度が変わったことがあります。対応が冷たくなり、それまで丁寧だった月次報告が雑になりました。

パターン2:むしろ改善提案が出てくるケース

5回目の変更を検討していたとき、「他の事務所とも比較検討しています」と正直に伝えたところ、既存の税理士から「では月次面談を増やしましょう」「経営数字のレポートも追加します」と改善提案が出てきたことがあります。

私の結論は「正直に伝えることをおすすめする」です。それで態度が変わる税理士なら、そもそも長期的なパートナーとしてふさわしくありません。不満を伝えずに我慢し続けることのほうが、経営にとってはるかにリスクが高いのです。

税理士の顧問料相場と見積もり金額の見方——損しないための基礎知識

相見積もりを取った後に困るのが、「この金額が妥当なのかどうか判断できない」ということ。ここでは、見積もり金額を正しく読み解くための基礎知識をお伝えします。

法人・個人事業主別の顧問料相場——月額3万円は高い?安い?

日本税理士会連合会の「第6回税理士実態調査」(2014年実施)によると、法人の月額顧問料は「3万円以下」が約52%を占め、最多の価格帯は「1万円超〜3万円以下」でした。このデータから推定すると、中央値は2万円前後と考えられます。なお、より新しい第7回調査(2024年実施)のデータも公表されています。

ただし、月額3万円が「高い」か「安い」かは、含まれるサービス内容によって大きく異なります。

例えば、月額3万円で以下のサービスがすべて含まれていれば、決して高くはありません。

  • 月次決算と試算表の作成・報告
  • 税務相談(メール・電話で随時対応)
  • 節税提案
  • 年1回の面談(経営相談含む)

一方、月額2万円でも「記帳チェックのみ、面談なし、節税提案なし」であれば、サービス内容の割には高いと言えるかもしれません。

また、見積もりを比較する際は年間トータルコストで考えてください。

年間コスト = 月額顧問料 × 12ヶ月 + 決算申告料 + オプション料金(記帳代行・年末調整・給与計算など)

決算申告料は月額顧問料の4〜6ヶ月分が相場です。月額3万円なら、決算料は12万〜18万円程度が目安になります。

見積もりの「安さの裏側」——格安税理士のリスクを実体験から解説

私が1回目に契約した個人税理士は、月額1万円程度と格安でした。しかし、その「安さの裏側」には以下のような実態がありました。

  • 面談がない(年に1回、確定申告時のみ連絡が来る)
  • 経営アドバイスが一切ない(聞いても「それは税理士の仕事ではない」と言われる)
  • レスポンスが遅い(メールの返信に1週間以上かかることも)
  • 節税提案がゼロ(「特にないですね」で終わり)

格安の税理士がすべてこうだとは言いません。しかし、安さには必ず理由があることを理解しておくべきです。面談回数を減らしている、担当が無資格のスタッフ、最低限の処理しかしない——こうした理由で低価格を実現しているケースは多いです。

「安さの理由」を確認した上で、それが自社にとって許容範囲かどうかを判断することが大切です。

税理士を変更すべきサイン——相見積もりを検討するタイミング

「うちの税理士、もしかしたら変えたほうがいいのかな……」

そう感じたことがある方は、以下の「危険信号」に心当たりがないか確認してみてください。

7回変更した私が教える「今の税理士を見直すべき5つの危険信号」

1. レスポンスが遅い

質問のメールを送っても、3日以上返信がない。電話しても折り返しがない。これは私が1回目と6回目の税理士で経験した問題です。税務は期限が厳しい業務が多く、レスポンスの遅さは致命的です。

2. 節税提案がない、または攻めすぎる

「特に節税の余地はないですね」で片付けてしまう税理士は、提案力が弱い可能性があります。一方で、「この経費も計上しましょう」と攻めすぎる税理士も危険。私は4回目の税理士で、税務リスクを感じて不信感が募りました。

3. 月次決算をしていない

年に1回の決算だけでは、経営状況をリアルタイムで把握できません。月次決算の重要性を理解していない税理士は、経営パートナーとしては物足りないでしょう。

4. 担当者がコロコロ変わる

3回目に契約した大手税理士法人では、2年間で担当者が3回変わりました。引き継ぎのたびに会社の説明をやり直す手間は、想像以上にストレスです。

5. 経営の話ができない

「税金の計算はしますが、経営相談は専門外です」と言われたのが5回目の税理士。税理士を単なる「経理の外注先」としか考えていない税理士では、会社の成長を支えてもらえません。

上記のうち2つ以上当てはまるなら、相見積もりを検討すべきタイミングかもしれません。

変更のベストタイミングは決算終了後——スムーズな移行のコツ

税理士を変更する最適なタイミングは、法人税の申告書を提出した直後(決算終了後)です。

例えば3月決算の会社であれば、5月末の法人税申告書提出後の6月頃が理想的です。この時期であれば、その年度の主要な税務業務が完了しているため、新しい税理士への引き継ぎがスムーズに進みます。

逆に避けるべきなのは、決算の3ヶ月前から法人税申告までの期間です。この期間は税務業務が集中しており、引き継ぎの混乱が決算に影響を与えるリスクがあります。

引き継ぎの際に、前の税理士から返却してもらうべき主な書類は以下の通りです。

  • 過去3期分(できれば7期分)の決算書・法人税申告書の控え
  • 総勘定元帳
  • 固定資産台帳
  • 税務署への届出書類の控え
  • 会計データ(会計ソフトのバックアップ)
  • e-Taxの利用者識別番号・暗証番号

私は過去に「前の税理士が書類をなかなか返してくれない」というトラブルを経験しました。変更を伝える際は感情的にならず、感謝を伝えた上で、必要書類の返却を丁寧に依頼することが円満な移行のコツです。

よくある質問(FAQ)

Q: 税理士に相見積もりを取ることは本当に失礼ではないですか?

A: 失礼ではありません。2002年の税理士法改正で報酬規定が廃止されて以降、税理士報酬は完全に自由化されています。比較検討は経営判断として当然の行為です。私自身、7回目の税理士は面談時に「ぜひ他の事務所とも比較してください」と言ってくれました。ただし、他社の見積もり金額を見せて値引きを迫るのはマナー違反なので注意してください。

Q: 相見積もりは何社くらいに依頼すべきですか?

A: 2〜3社がベストです。多すぎると比較が大変になり、各社への対応も雑になりがちです。私の経験では、3社に面談して比較するのが最も効率的でした。紹介サービスを使えば、自分の条件に合った税理士を効率的にピックアップできます。

Q: 今の税理士に相見積もりを取っていることがバレたらどうなりますか?

A: 正直に「他の事務所とも比較検討している」と伝えることをおすすめします。それで態度が変わる税理士なら、そもそも長期的なパートナーとしてふさわしくない可能性があります。私の経験では、むしろ正直に伝えたことで既存の税理士から改善提案が出てきたケースもありました。

Q: 税理士の顧問料の相場はいくらですか?

A: 法人の場合、月額顧問料の目安は以下の通りです。

  • 年商1,000万円以下:月額1万〜2.5万円
  • 年商1,000万〜5,000万円:月額2万〜3.5万円
  • 年商5,000万〜1億円:月額3万〜5万円

ただし、これに加えて決算料(月額の4〜6ヶ月分)やオプション料金(記帳代行・年末調整など)が発生します。見積もり比較は月額料金だけでなく、年間トータルコストで行うことが重要です。

Q: 相見積もりで選ばなかった税理士への断り方は?

A: 早めに、感謝を伝えた上で明確に断ることがマナーです。「社内で検討した結果、今回は他の事務所に依頼することになりました。お忙しい中ご対応いただき、ありがとうございました」という形が基本です。他社名や具体的な金額は伝えないのがルールです。

Q: 税理士紹介サービスを使って相見積もりを取るのはアリですか?

A: 非常に有効です。紹介サービスを使えば、自分の業種・規模・ニーズに合った税理士を効率的に紹介してもらえます。私自身、7回目の税理士は紹介サービスを通じて出会いました。自力で最適な税理士を見つけるのは想像以上に難しいので、こうしたサービスを活用するのは賢い選択だと思います。

Q: 税理士を変更する最適なタイミングはいつですか?

A: 法人税の申告書を提出した直後(決算終了後)がベストです。3月決算なら6月頃が理想的なタイミングです。決算期中の変更は引き継ぎが複雑になりリスクが高いため、避けるべきです。ただし、税理士のミスで損害が発生しているなど緊急性が高い場合は、タイミングを待たずに動くべきです。

まとめ

税理士への相見積もりは失礼ではなく、むしろ経営者として当然の行動です。

この記事でお伝えしたかったことをまとめます。

  • 相見積もりは失礼ではない——税理士報酬は2002年に自由化されており、比較検討は経営者の権利
  • 料金だけで比較しない——レスポンス、月次決算、節税提案の質、経営アドバイス、担当者の固定性など「中身」で比較する
  • 2〜3社に同じ条件で見積もりを依頼する——相見積もりであることは正直に伝える
  • 断りは早めに、感謝を添えて——他社名や金額は出さない
  • 年間トータルコストで判断する——月額だけでなく、決算料・オプション料金込みで比較

大切なのは「価格だけの比較」ではなく、自社の成長を支えてくれるパートナーを見つけることです。

「税理士を変えたいけど、踏み出せない」という方は、まず相見積もりから始めてみてください。複数の税理士と話すことで、今の税理士の良さに改めて気づくこともあれば、新しい可能性が見えてくることもあります。

そうだ、税理士を変えよう。——まずは相見積もりの第一歩を踏み出してみませんか?

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✓ 私が7回も税理士を変更した理由、それは…
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税理士選びで失敗すると、年間数百万円のキャッシュを失います。
私自身、2人目の税理士の経理処理ミスで社長に役員貸付金1,500万円が発生し、
社長は今も毎月30万円以上を返済し続けています。私が選んだ税理士のミスで、社長に大きな負担をかけてしまいました。

でも、7社目の税理士に出会ってから、年間350万円のキャッシュが残るようになりました。

「税理士を変えたいけど、どうやって探せばいいかわからない…」

だからこそ、私は自らの失敗経験を活かして「税理士ベスト」を創りました。
私のような苦い経験をする経営者を減らしたい。その一心で立ち上げたサービスです。まずは無料で相談してみてください。

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この記事を書いた人

株式会社ウェブブランディングの創業メンバー・税理士ベスト事業部長。税理士選びを担当する中で14年間で7回の変更を経験。自らが選んだ税理士のミスで社長に1,500万円の役員貸付金を発生させた苦い経験から「税理士ベスト」を立ち上げる。経営者の税理士選びをサポート。

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